241208 ランボー 랭보

怪文書再び

 

241208 ミュージカル ランボー 랭보

チョンマク!!


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ランボー:박준휘(ちゅにらん)

ベルレーヌ:김재범(ぼむポール)

ドゥラエ:신은호(うのドゥラエ)

 

241019のちゅにぼむうの回があまりにも神公演で絶対にまた同じキャストで見たいって思ってたら次がチョンマクでした。ダブケーこの世は非情。ランボー、見てる人自体は多いわりに感想が「曲がいい」か「はやんたるで寝た」くらいしか見ない気がする(そんなわけない)。なので世間的にランボーがどういう劇として捉えられているのかわかってない部分はあるけど、私が思う「ランボー」というミュージカルの完成形がちゅにぼむうのにはあった。新しい発見もあった。あと全員顔が好みで助かる。

 

<ぼむポール>

作画が美少女だった‼️全然おじさんじゃない‼️お兄さん‼️目に光‼️近所に住む憧れのお兄さん感がすごい‼️1曲面から美しい涙を流していた。ドゥラエにランボーが死んだって言われる前からその事実を知っていたかどうかはわからないけど、ランボーという存在を失った悲しみ、自責、苦しみ、恋しさ…複雑に絡み合った感情をのせて歌う姿が切ない。いきなり泣く(私が)。

前回みたジョンウォンランボーの時めちゃくちゃ健康体で出てきた記憶があって、いうて今回もわりと健やかだったからそういう路線なのかなと思ったけどそれともちょっと違う。大人ではあるけど心は弱くてランボーの存在を切実に求めてる。ちゃんと恋愛をしている(健康体の時はランボーの気持ちをわかっていながら意図的に避けているようなところがあった)。でもちゅにらんと絶対に誰が見ても両思いなのに、お互いに叶わない恋をしているように見える瞬間があった(?)

 

<ちゅにらん>

イケメンすぎた‼️顔がいいのとかわいいのはパク・チュンフィという俳優の標準装備で別に可愛い子ぶらずともかわいいのは当たり前で造形がイケメンとかそういう話じゃなく""男""を猛烈に感じた。はやんたる、口説いてるようにしか見えない。ぼむポールとは前述の通りすごくまっすぐな恋愛をしているように見えるけど、ちゅにらんは絶対に「詩」が前提にあるから好き。詩を通してポールを見つめ、詩を通して同じ言葉を話し、そして自分と同じ世界を見てくれる…そこに惹かれているんだなというのがわかる。惹かれるっていうか、詩集を初めて開いた瞬間からちゅにらんの世界にはぼむポールしかいない。出会うべきではなかったと言うけどそんなの無理じゃん?ちゅにぼむの恋愛模様は言葉を選ばずにいうといやらしさがない(はやんたるの一部を除く※)。

※はやんたる、急にスーパーBLタイムみたいなのが始まってびっくりしすぎて記憶が白飛びしているのでなんかよくわかんない、「くむこやはるしがん~」で手を重ねていた(??) M1からクソデカ感情のシャワーを浴びてずっと泣いてたのにそこだけスンってしてしまった。ちゅに、できないことがない。天才

 

<うのドゥラエ>

ドゥラエの立ち位置ってすごく微妙でランベルの関係性が深いほどモブと化すし、そうなるとニーナも「曲がいいな…」くらいの感想にしかならないし、どうしても友達を理解できなかった陰キャみたいになりがち←今までのドゥラエに対する所感

うのドゥラエ、なにがそんなに良いのかと言われると難しいけど本当にハマり役で、優しくてまっすぐでひたむきで、「君が幸せであればいい」という言葉がなんの嫌味もなく響く。なんかランボーにポールの詩集を薦めた時点で、詩人としてのランボーの感性は理解できなくても人間ランボーのことは誰よりも理解しているよね…という解釈がしっくりくる。冒頭「れんぼーが……ちゅごっそよ」の間の取り方でちゅにらんに対する思いの強さをひしひしと感じて初っぱなから泣いた。ポールに対してそりゃ怒ってはいるし恨んでもいるけど、ポールがどれだけランボーにとって特別な存在だったか、自分がその存在になれなかったからこそよくわかってる。ニーナで感極まりすぎて歌えないくらい言葉に詰まっている姿、忘れられない。出世してほしい。

 

~ケミ厨の遺言~

・ちゅにぼむ

何度も言うけど「詩」が前提にあって恋愛してる空気感がすごい良い。ぼむポールは精神は大人だけどランボーがもたらす新鮮な世界にトキメキを隠さないし、ちゅにらんは同伴者としてぼむポールを引っ張っていくように見えるけどぼむポールに対して(うのくんに対してもだけど)カッコつけようとしてて思春期の男子高校生みたいでかわいい。ドヤ顔でなんか語ろうとする前、ポケットに手突っ込んで首斜めに傾けてスゥゥゥッて息すうのかわいすぎ。いきなり場面飛ぶけどブリュッセルに来てくれって言われてポールに再会する前、リボンとシャツを整えてから会いに行く姿がはちゃめちゃに切なくて泣いてしまった。一度自分を捨てた人に会うのに、弱くてカッコよくない姿は見せたくないんだなって…。

あるすおぷすらの後砂浜でお互いに詩を書き合うシーンで木の枝をポールに渡すとき、本当に差し出すだけなのもちゅにらんの強さを感じると同時に詩人ぼむポールに対する信用の証みたいに見えた(ジョンウォンランボーはポールの手を取って握らせるところまでやってたから)。ちゅにらん、詩を書くとき砂浜ノールックでぼむポール"''だけ''"を見つめていてエモい。そのあとの砂浜キスも、それ寝たことの暗喩でしょみたいな長さでもなくリップ音立てるわけでもなく、本当に純粋に詩(とそれを書いたぼむポール)に対する敬意を表してるみたいで美しかった。いやてかなんでその路線なのにはやんたるはスーパーBLタ以下略

ちゅにらんとぼむポール、似ているようで似ていないんだなと思う。エネルギーに溢れて魅力的で強い反面孤独で脆いちゅにらんと、弱くて人生に絶望しているところはあるけど優しくてちゅにらんにたくさんのものを与えてくれるぼむポール。状況が悪くなるに従ってぼむポールがどんどん大人になっていくのにちゅにらんはどんどん目がキマっていく。あかん。悪くなっていく状況でさえもちゅにらんにとっては書く活力になるけど、ぼむポールはそこが決定的にわかりあえない。パリが恋しくなったんだろ!って言われたときの悲しそうなぼむポールの表情切ない。

二人を繋ぐものは詩でありお互いの才能だったけど、それはきっかけにすぎなくてやっぱりちゃんと恋愛関係で、ぼむポールのちゅにらんに対する愛情は途方もないものだったんだと感じた。ちょろくrepの「どうしてこんなに素朴で単純な単語でこんな詩が書けるんだろう」って台詞、嵐が過ぎ去ったあとの晴れ間のような、ほんとにしょうがない人だな~(ニコニコ)みたいな場面だと解釈してたのに、ちゅにれんは現在進行形で苦しんでいるし後悔しているみたいに泣いてて初見びっくりした。なんで今さら!!!(お互いに)って思っちゃうけど、離れていても時間が経ってもお互いを思う気持ちだけはぶれないんだな。これフォロワーと話したことですけど、ちゅにらん、ちょろくrepの最後の最後では幸せそうなスッキリした顔を見せはするけど、本当の最期の瞬間はきっとあんまり幸せではなかったんじゃないかな。それでも歩みを止めないポールを想い、苦痛のなか"永遠"にたどり着き息絶えたんだなって…松葉杖を投げ捨てて這いつくばってよじのぼって空に手を伸ばす物凄い気迫をみて思った。まじでなるいえへ?!からの命を懸けたちゅにらんの生き様にあてられて、あのシーン別に泣くところじゃないのに涙腺ぶっ壊れて大変だった。

 

・ぼむうの、ちゅにうの

ぼむうのは作画が同じ。纏っている雰囲気も似てる。なんかランボー亡き後、適度な距離感を保ちつつ仲良くできそうだなって思う。アフリカでランボーの最後の詩を探すとき、ぼむポールが日記を読み上げながらも一生懸命後ろで穴掘ってるんだけど「結局この世界は地獄だ」という言葉を聞いた瞬間動きがピタッと止まって、それがランボーの最後の詩だということにドゥラエも気づいたんだと思ってる。でもこれがランボーの詩であることをすぐ理解したのはやっぱりポールなんだよね…切ない。

そのあと、アフリカまでやってきた理由について「自分も特別な存在になれるかもしれないと思った」って告白するとき、明確にポールのことを指してたのがすごく新しいなって思った!「何がしたいか考えたけど…わからなかった」ってはにかんでいたドゥラエが、ランボーにとって"ポールのような"特別な存在になりたかったって。ドゥラエ→ポールに対して、恨みや怒り以外の感情を表すこともあるんだなという発見。でも最後、もう行きましょうってポールに手を指し伸ばす姿がとても優しくて、握る手の力強さにほんの少しちゅにらんの面影があった気がする。詩人ランボーの特別な存在にはなれなかったかもしれないけど、うのドゥラエの木漏れ日のような優しさはずーっとちゅにらんを包んでいたんだなと思ったし、愛され方を知らないちゅにらんにはそれがどんなに尊いことか理解できなかったかもしれないけど、ちゅにうのの作り出す"幸せだった"時間の記憶には嘘も偽りもなくて、もうオタクは目を閉じて拝むことしかできない。

 

なんで映像残ってないの?スリルも含めてYes24 Stageまるごと流出するべき。

 

おわり。