『景宗修正実録』あらすじ(完全版)

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あらすじと言う名の備忘録 ※とても長いです

 

【楽曲リスト】

M1.悪夢(最初の夢)/ 景宗
M2.王という地位/ 景宗・延礽君・スチャン
M3.もしかしたら私に / 延礽君
M4.何をしているんだ(夢)/ 粛宗・景宗
M5.いるべき場所/ スチャン
M6.幼き日/ ユン・グム・スチャン
M7.何のために/ 景宗・延礽君
M8.代理聴政/ 景宗・延礽君・スチャン
M9.私もやはり/ 延礽君
M10.私だけが知る話/ スチャン
M11.絶対君主/ 景宗
M12.王家の運命/  景宗・延礽君・スチャン
M13.白い虹/ 延礽君
M14.世子、世子(夢の中の夢)/ 禧嬪張、景宗
M15.王におなりください(最後の夢)/スチャン
M16.私を夢みさせてくれ/ 景宗

 

【あらすじ】

盛大に間違えてる可能性があるのでそのときは教えてください!

☆ マークをクリックで各ナンバーの訳詞ページにとびます

 

登場人物だけの超ざっくり相関図

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人物関係とか党争とか知ってるよねという前提のもと話が進むので、ある程度頭に入ってないと厳しいかもしれません

 

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上手側の扉からホン・スチャンが登場。机に座り筆を持ち、記録を始める。

ー1720年、朝鮮第19代国王粛宗の崩御に伴い、側室で王后への呪詛の罪で賜死した禧嬪張との息子である景宗が20代国王として即位した。即位から1年、朝廷で主流派だった老論派は、体が弱く子供もいない景宗に対し弟の延礽君を王世弟にするように求め、景宗はそれを受け入れた。

 

M1.悪夢(最初の夢)

"私の首に赤い線が引かれる幻想

お前は誰なのか 私はどこへ逃げるのか"

王座で眠っている景宗。目が覚めると刀を持った黒ずくめの男が襲ってくる。応戦しながら傍のホン・スチャンに助けを求めるが刺客の姿は見えていない。

『ホン・スチャン!!!!!』悪夢から目覚めた景宗に、もうすぐ世弟・延礽君が謁見にくるから、と落ち着かせるスチャン。

下手側の扉から延礽君が登場。王世弟になった挨拶をする延礽君に対し、景宗は昔好きだっただろうと牛乳粥を差し出し、共に力を合わせようと弟の手を握る。

 

M2.王という地位

" 信じられる心 信じない心

これが君主が持つべき美徳 それが王という地位 "

"1本から育った2つの枝 違う方向に伸びた2つの枝

同じ太陽の下 浮かび上がる2つの明暗"

延礽君は私たちが思い描く君主の姿にはあまりにも差があると拒絶し、牛乳粥にも手をつけない。

 

M3.もしかしたら私に

"もしかしたら私に似合うあの服 もっとずっと冷静に

もしかしたら私にもっと相応しい地位 はるかにもっと国王らしく"

延礽君から見た兄は弱々しい国王であり、そのおかげで振り回されるのにもうんざりしている。ひとりきりになった延礽君は、自分だったらもっと上手くやれる国王になれるのに…と自身の気持ちをあらわにする。

 

M4.何をするつもりだ(夢) 

" 王になって1年  一体何をしていたのだ "

" お前が延礽君より優れていることは何だ!"

ひとり部屋に戻った景宗の前に、亡き父の粛宗が現れ景宗を追い詰める。冷酷で母や臣下たちを容赦なく処罰し、自分ではなく弟を愛した父。血のついた剣を振りかざす姿は景宗のトラウマそのものだった。

『父上!!!』夢から覚めた景宗の目の前には延礽君、傍らにはスチャンの姿。一体どこから夢だったのか…?

 

景宗の部屋を後にしたスチャンが手のつけられていない牛乳粥の器を持って歩いていると、前に延礽君の姿。『私を待っていたようですが?』

延礽君は史官であり王の周辺を何やら嗅ぎ回っているスチャンの行動を訝しんでいる。スチャンの父は南人出身者で粛宗によって死罪にされており、父の仇の息子である自分たち兄弟の近くにいることを良く思っていないようで…(ここ超絶何の話してるかわからないポイントなのでだれか助けてください)

 

M5.いるべき場所

"ただひとり 私の屋根になってくれた

私に勇気を与え 筆を握らせた"

"見えるものだけ見ることも 聞こえることだけ聞くこともできないなら

どうしたらいいのでしょうか"

父を亡くしたスチャンを守ったのは他ならぬ景宗だった。スチャンは父が亡くなった当時を思い出す…。

 

M6.幼い日

人形劇を始める幼い頃のユン(景宗)とグム(延礽君)。弟にとっておきのプレゼントを渡すユン、『兄様が世界で一番好き!』と喜ぶグムの姿を離れたところから悲しげに見ているスチャン。

父上への謁見の時間だから、その間スチャンを困らせないように待ってるんだぞ、とスチャンにグムを任せるユンだったが、泣きはらしたスチャンの表情に気づいて訳を聞く。

『父が賜死に処されたのです』

慌てて父の元に行こうとしたユンだったがグムに行ってはならないと止められ、揉み合いになった拍子に弟を突き飛ばしてしまう。ショックを受け、『全部お前のせいだ!』とせっかくもらったプレゼントを置いてどこかへ行ってしまうグム。

追いかけようとしたユンに対して、スチャンは『今行って何になるというのですか!』と引き止める。

『王になってください。聖君になるのです!』

ユンは必ず国王になると、強く正しい民のための聖君になると約束する。

 

M7.何のために

(※ここもだいぶリスニングできてないのでニュアンスです)

その夜、景宗と延礽君は昔のように2人で話をしている。『未だに8歳のころと顔が変わらないな』と弟を可愛がって楽しそうな景宗に対し、浮かない表情の延礽君。

景宗は延礽君の手を握り『党争のない平和な民のための国を作りたい、共に力を合わせよう』と説得する。しかし強力な王のもと堅固な基盤を作ることこそ国のためであり、党争は利用するべきものだと考える延礽君は、それは偽善だと拒否する。

『何だと?偽善?お前の本心はそんなにも上辺だけのものなってしまったのか…』

延礽君には景宗の考えは夢物語に映り、景宗には延礽君の考えは卑怯に思える。お互いは一体何のために何をしようとしているのか?景宗は延礽君に対し、それならばお前の思う強力な君主というものを見せよう、と言い残す。

 

M8.代理聴政 

"とぼとぼ 不安な時間が過ぎ去っていく"

"殿下の本心はなんだろうか 殿下の企みはなんだろうか"

延礽君が世弟になってから2ヶ月後。老論派は延礽君に代理聴政をさせる意見書を出し、景宗はその日のうちにこれを受け入れ代理聴政を命じた。

少論派はこれに激怒し反発して上訴を行い、それを聞いた景宗は代理聴政を撤回する。しかしその6日後にはまた代理聴政を命じ、混乱した老論派・少論派が共に撤回を求め、上訴は募っていった。

このとき、景宗は少論の穏健派であるチェ・ソクハンの『老論派は朝廷に混乱をきたした』という上訴により老論四大臣の職務を剥奪した。そしてその後、謁見に来た延礽君の前で、スチャンは少論の強硬派キム・イルギョンの上訴を読み上げる。

『このすべての混乱は世弟である延礽君が王位に就くために企てたものだという噂が広まっている。国王を侮辱し、弟君との仲を裂こうとした老論四大臣、イ・イミョン、キム・チャンジプ、チョ・テチェ、イ・ゴンミョンは死罪にすべきであるー』

『殿下!ありえません!』

必死に否定する延礽君の姿を見た景宗は、その姿に免じ赦しを与えるとし、四大臣については流刑にする決定を下した。

 

M9.私もやはり

"私もやはり この身の安全を願う

私が軽蔑した彼らと同じ そんな人間だったのか"

"もしかしたら私は ただ王にたりたかったのか"

後ろ盾だった老論派の大臣たちを失い、危機に立たされた延礽君。初めて感じる焦りと不安に襲われながら、自分が望んでいたのは強力な君主ではなく自らが王位に就くことだったのではないかと気付く。

 

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ここから下ネタバレ部分です(ネタバレっていうかフィクション多め)

 

M10.私だけが知る話 

 

"今こそすべてを確信し 明らかにしよう

君主を殺そうとした逆賊 反逆者を告発しよう"

"私だけが知る話 私だけが気付いた話

皆が知らなければ!"

 

周囲を気にしながらひとり現れたスチャン。その手には赤い封書。『どうして今更気付いたのだ!』

老論派のものと思われる封書には、三急手説、国王を殺すための3つの方法について書かれていた。1つ目は刺客を送り刀で殺害しようという大急手(テグプス)、2つ目は粛宗の遺言を偽造し謀議で追放しようという平地手(ピョンジス)。そして3つ目は毒による殺害、小急手(ソグプス)!

所構わず眠くなり、寝言や冷や汗は酷くなる一方という景宗の症状、3ヶ月前から食事をするたびに倒れたり吐き出したりしていたこと。それらは明らかに毒の中毒によるものだった。そして封書には『尚宮に銀500両を渡し、王の食膳に毒を盛ること』という文。

延礽君もまた同じ赤い封書を読み、景宗がすでに毒の中毒状態にあることを、すべて自分を国王にのし上げるための計略だったことを知る。

『私はお前たちの謀反に手を貸すつもりはない!』

すべてを知ったスチャンは、皆が知らなければならない話だと封書を景宗の王座に置いて、どこかへ消えて行く。

 

景宗と延礽君は再び2人で話をしている。後ろ盾を無くした延礽君に対し景宗はまたも自分の理想を語り協力しようと語り、『お前は老論派がどんなものか分かっていない』と論す。しかし、『私が1番理解できないのは殿下です。兄上が何を考えているのかまったくわからない』と拒絶する延礽君。

そのとき叫び声が聞こえ、2人の目には燃え盛る宮殿が映った…

 

M11.絶対君主 

"約束した 新しい国を作ろうと

夢を見た 新しい平和を叶えようと"

" 見せてやる お前があれほど願っていた強力な君主 "

 

『私だけが知る話 皆が知らなければ!』

宮殿に火をつけたスチャンは、自らを剣で貫き絶命した。

景宗はスチャンの亡骸を抱き、友は出来損ないの自分のせいで死んだと、自分のせいでまた家臣が死んだのだと嘆き絶望した。

悲しみにくれながら自室に戻ると、王座には赤い封書が置いてある。読んでみると、中に書かれていたのは王である自分を陥れるための老論派の計略だった。友であり家臣でもあったスチャンの死をもっての告発、可愛がっていた弟の裏切りに景宗は激昂する。

『老論…!延礽君…!!!!』

 

 

M12.王家の運命

"王家の運命 死にたくなければ殺さなければならない"

"王家の運命 殺さなければ殺される"

 

上訴を読み上げる延礽君に対し、景宗はスチャンの遺した告発文を投げつける。そこには反逆者として延礽君の名前が書かれていた…。

しかし、必死の無実の訴えと命乞いを信じた景宗は延礽君を謹慎するに留め、老論派に対しては反逆計画に関係したすべての者を捕らえ死罪にすることを命じた。(史実は辛壬士禍(シニムサファ ・신임사화)で調べると詳しく出てきます。ミュージカルの内容はかなり端折ってあったり、スチャンがいる関係でオリジナルの設定が多いので逆にややこしいかもしれませんが)

スチャンも延礽君もいない一人きりの夜。景宗は自身の手で死に追いやった多くの者たちの最期の叫びにうなされていた。

 

M13.白い虹

"この世界に夢見ることがあるならば これ以上揺らぐことのない強固な国"

"白い虹 昇るとき 黒く焼け落ちた太陽"

老論派という後ろ盾を完全に無くし朝廷が少論派に掌握されたことで、もはやいつ自分の身が危うくなるかもわからない延礽君。悩み追い詰められた彼の手の中には、毒薬の入った小包が握られていた…

 

M14.世子 世子(夢の中の夢)

"こうして王になりました 立派でしょう"

" 弟の首をこの手で絞める 母上を殺した父上のように "

孤独な景宗の夢の中、どこからか亡き母の声が聞こえてくる。景宗は母の面影を追いかけ、その言葉通り王になったものの父のように人を殺し、身内までも手にかけようとしたことに苦しむ。

 

M15. 王におなりください(最後の夢)

"王におなりください 正しく真面目な聖君

それが残された使命"

"夢を見てください 消えることのない夢

これが歴史に残される 記録"

夢の中、スチャンが現れる。自分は毒の中毒でもう先が長くないし、父親と同様に人を殺し聖君にはなれなかったとうなだれる景宗に、スチャンは優しくも厳しく問いかける。『殿下。歴史に聖君として残ることがそんなに重大なことでしょうか?民のための聖君になりたかったのではないのですか?』

スチャンは景宗を王座へ導き、これは夢だと言い残して消える。そこへ延礽君が見舞いにやってくる…

 

M16.私を夢みさせてくれ

" ただ歴史に残る王ではなく 良き王になりたかった心 "

" 私を夢みさせてくれ もう私を寝かせてくれ "

延礽君を迎え入れ、王座の前で向かい合って座る2人。延礽君は体調の良くないという景宗に高麗人参茶を差し出し、どちらかが死ない限り終わらないこの争いの中、一体なぜ自分を信じ命を助けたのか尋ねる。景宗の答えは、『私にとっての"民"とは、唯一お前のことだったからだ─』

民のための国を作るという景宗の夢のような考えや後ろ盾だった老論派を排除したこと、そして謀反への関与を認めず助けたこと。すべて他でもない自分の為だったと知った延礽君は愕然とし、このお茶の中には毒が入っていると、王になりたい、生き残りたいという欲のためにしてしまったことだと震えながら告白する。

『そんなはずはない。こんなにいい香りがするじゃないか』

景宗は笑い、ただ良き王になりたかったがもう遅いのだと、これ以上逃げる事はしないとお茶を飲み干した。そして世弟である延礽君に必ず聖君になるのだと言い残し、穏やかに眠りについたのだった。

 

 

 

 

【一言感想】

夢オチじゃなくてよかった(最低な感想)